ドライフルーツの栄養と健康効果|おいしく食べて、体にうれしい理由
- tanakaenfunabashi

- 10月28日
- 読了時間: 6分
ドライフルーツは、果物の水分を抜いて栄養をぎゅっと濃縮した自然派おやつです。ヨーグルトに混ぜても、紅茶と合わせてもおいしく、健康を意識する方にも人気があります。
本記事では、ドライフルーツに含まれる栄養の特徴と、体にうれしい働きをやさしく解説します。
(1)乾燥させると栄養がどう変わる?
水分が抜けると、可食部あたりの栄養がコンパクトに凝縮されます。
特に注目したいのは次の三つです。
・食物繊維:
お腹の調子を整える味方。善玉菌のエサ(プレバイオティクス)にもなります。
・ミネラル:
カリウム・鉄・マグネシウムなどが相対的に多くなり体のバランス維持に役立ちます。
・ポリフェノール:
果物由来の抗酸化成分。体の“サビつき”対策に役立つ可能性があります。
ビタミンCのように熱に弱い成分は減ることもありますが、低温でじっくり乾かす製法なら比較的残りやすいことがあります。
ドライ化の魅力は、繊維・ミネラル・ポリフェノールを少量でも効率よくとれることです。
(2)「皮ごと食べる」と栄養アップの理由
多くの果物では、ポリフェノールが果肉より皮に多く含まれます。
皮ごと乾燥させたドライフルーツは、果肉だけの製品よりも抗酸化成分をとりやすいのが特長です。
・りんご:皮にクエルセチンなどのポリフェノールが豊富。香りと風味も引き立ちます。
・ぶどう:皮や種にレスベラトロールなどが集中。皮つきレーズンで摂取しやすいです。
・柑橘:ピールにはヘスペリジンやPMF類が多く、紅茶との相性も抜群。
・いちご:表面の小さなつぶ(痩果=アケン)と皮が主要なポリフェノール源。丸ごと乾燥が理にかないます。
なお、ビタミンEは果実によって分布が異なり、「皮のほうが多い」とは限りません。皮の価値は主にポリフェノールにあると覚えておくと実用的です。
(3)腸内環境を整えるサポート
海外の研究では、レーズン・プルーン・デーツなどの摂取が、腸内細菌の多様性や善玉菌の増加、炎症指標の低下と関連する可能性が報告されています。
鍵になるのは「食物繊維」と「ポリフェノール」です。繊維は腸内で発酵して短鎖脂肪酸を生み、ポリフェノールは代謝される過程で腸のバリア機能を支えると考えられています。
“腸を整えるおやつ”として、朝食のヨーグルトや午後の間食に少量プラスしてみましょう。
(4)果物の“色”と抗酸化成分
色の濃いドライフルーツほど、ポリフェノールなどの抗酸化成分を多く含む傾向があります。
・プルーン:クロロゲン酸。強い抗酸化力が知られています。
・レーズン:ケルセチンやレスベラトロール。皮や種に多く含まれます。
・いちご/ブルーベリー:アントシアニン。鮮やかな色の源で、光や熱にやや弱い成分です。
・柑橘ピール:ヘスペリジン・PMF類。香りと抗酸化力を併せ持ちます。
低温乾燥や凍結乾燥など、色と香りを守る製法ではポリフェノールが残りやすいことがあります。
(5)食べ合わせで栄養を引き出す
・ヨーグルト × ベリー系:腸内環境を整えやすく、カルシウムやたんぱく質もプラス。
・ナッツ × レーズン/デーツ:不飽和脂肪酸とビタミンEが加わり、抗酸化バランスが向上。
・紅茶 × 柑橘ピール:フラボノイドとタンニンの相性が良く、香りの満足度も高まります。
・和食 × ドライフルーツ少量:煮物に少し加えると自然な甘みが出て、砂糖を控えやすくなります。
砂糖やシロップの代わりに、少量のドライフルーツで甘みと栄養を添える発想が使いやすいです。
(6)量と選び方のコツ
目安量は1日20〜30g(小さなひとつかみ程度)です。
濃縮されている分、食べすぎには注意しましょう。
選ぶときは、次のポイントをチェック。
・無添加・砂糖不使用・漂白剤なし
・皮つき・丸ごとタイプ
・オイルコーティングなし(料理利用にも向きます)
・「低温乾燥」「凍結乾燥」といった製法表示がある
素材の味を生かしたシンプルな商品は、香りがよく、飽きにくいのが魅力です。
(7)乾燥方法で変わる“残り方”
・フリーズドライ:色・香り・形を残しやすく、ポリフェノール保持に有利なことが多い。
・熱風乾燥:一般的でコスト効率に優れるが、高温・酸素暴露が長いと色素が劣化しやすい。
・真空乾燥:酸化を抑え、香りや一部ビタミンを守りやすい。
・天日干し:自然な風味が魅力だが、衛生と気候の管理が必要。
果物の特性に合わせた乾燥法を選ぶと、味も栄養も活きます。
それぞれの乾燥方法の詳しい仕組みや特徴については、
の記事で詳しく紹介しています。
あわせて読むことで、ドライフルーツの製法ごとの違いがより深く理解できます。
(8)果物別のおすすめポイント
・いちご:表面の痩果(アケン)と皮がポリフェノールの宝庫。丸ごとドライがおすすめ。
・りんご:皮つきスライスで香りとクエルセチンをしっかり摂取。
・ぶどう:レスベラトロールが特徴。オイル無添加レーズンが使いやすい。
・柑橘ピール:無漂白・低糖タイプは紅茶や焼き菓子のアクセントに最適。
まとめ
ドライフルーツは、食物繊維・ミネラル・ポリフェノールが凝縮された“食べるサプリ”のような存在です。皮ごと乾燥させた製品は、抗酸化成分をより取り入れやすいのが特長。ヨーグルトやナッツ、紅茶などと組み合わせて、毎日の食事やおやつに少量ずつ取り入れてみてください。自然な甘さと栄養を無理なく続けられます。
(参考文献・出典)
・U.S. Department of Agriculture. FoodData Central. 各種ドライフルーツの栄養成分データベース。
・Wolfe, K. et al. (2003). Antioxidant Activity of Apple Peels. *Journal of Agricultural and Food Chemistry*, 51(3), 609–614.
・Saini, A. et al. (2020). Citrus Peel Polyphenols: Chemistry and Bioactivity. *Food Chemistry*, 331, 127318.
・Ariza, M. T. et al. (2016). Strawberry Achenes as a Source of Bioactive Compounds. *Journal of Agricultural and Food Chemistry*, 64(11), 2379–2386.
・Kumar, D. et al. (2022). Effect of Drying Methods on Phenolic Retention in Fruits. *LWT - Food Science and Technology*, 154, 112650.
(免責事項)
本記事は一般的な栄養情報の提供を目的としており、医療・治療行為を意図するものではありません。体調や治療中の方は、医師または管理栄養士にご相談ください。
【田中園の無添加ドライいちご】
自然の甘みがギュッと詰まった贅沢フルーツスナック
千葉県船橋市のいちご狩り農園「田中園」が、自家栽培した完熟いちごを使い、無添加・砂糖不使用で丁寧に仕上げた〈いちごのドライフルーツ〉を販売しています。
保存料や甘味料は一切使わず、低温でじっくり乾燥させることで、いちご本来の甘みと芳醇な香りをぎゅっと濃縮。しっとりとした厚みのある食感で、スナック感覚で楽しめる自然派スイーツです。
紅茶やハーブティー、ワインとの相性も抜群。おやつや朝食にはもちろん、健康志向の方やお子様のおやつ、ギフト・贈り物にもおすすめです。
\数量限定・オンラインストアで販売中/▶︎ 無添加・砂糖不使用 田中園のドライいちごはこちら
「この記事が参考になった!」と思ったら、ぜひいいねやコメントで教えていただけると嬉しいです😊
メディア取材や業務用のいちごのご相談も可能です。まずはお気軽にCONTACTください。
船橋の梨といちご狩り
田中園
〒274-0805
千葉県船橋市二和東4-2-8
TEL: 080-6338-0537(9:00〜17:00)



コメント